精子は精巣で作られ、精巣上体を通る間に成熟し、完全な精子となります。しかし精巣や精巣上体での異常があると、精子の数が少ない、運動性が低い、または精子が作られない状態となり、妊娠が難しくなります。
これまでかかってきた病気やパートナーの妊娠・流産の経験、現在の生活状況などについて問診を行います。また、精巣や前立腺など生殖に関わる臓器について異常がないかどうか、視診や触診などで確認します。
男性不妊の根本的な治療法には、精索静脈瘤手術(ナガオメゾッド)、精路再建術、低ゴナドトロピン性性腺機能低下症治療がありますが、有病率から考えると、一般的には精索静脈瘤手術(ナガオメゾッド)が生殖機能を改善させる唯一の方法と言えます。
「男性不妊症」の治療(不妊治療)の流れを医師が解説 病院は何科? 検査や治療・手術は何をする?
生殖に関わる臓器について画像検査を用いて確認します。主に陰嚢内を確認することが多いですが、時に直腸から機器を入れて検査を行うこともあります。
異常な精子は不妊になるだけで、受精後の胎児に異常が出ることは少ないと考えられているが、一部の原因ではその限りではない。
■泌尿器科医 ■生殖医療専門医 男性不妊 ■性機能学会専門医 ■性科学会セックスセラピスト
男性不妊治療へ踏み切るには大きな決断が必要となり、不安に感じることも多いかと思います。男性不妊症の原因や治療方法に関する知識を蓄えることは不安感を小さくすることに有効かと思います。
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大人になってから発症した「おたふくかぜ」は重症化しやすいといわれますが、「精巣炎を合併」した場合、造精機能が低下したり精路が閉塞するリスクがあります。
不妊症は女性にだけ原因があると思われがちですが、実際には約半数で男性側に原因があるのです。
精子をつくるためにはホルモン分泌による精巣への信号発信や、各種の栄養素が不可欠です。精子の量を増やすのか、精子の運動率の改善を図るのかによって処方するビタミン剤やホルモン剤が変化しますが、ビタミンエースと称されるビタミンA・C・EやビタミンB群、亜鉛やコエンザイムQ10などが一般的です。
例えば、「妊活しているのになかなか妊娠しない」「パートナーが不妊治療をしているのに結果が出ない」といった場合、男性不妊症の可能性が考えられます。まずは、インターネットなどで公開されているセルフチェックを利用してみて、男性不妊症の可能性が高いと感じられたのであれば、早めの受診をお勧めします。
また、マスターベーションで射精することができても、膣内射精できない、膣内射精障害の方も多く見受けられます。この様な場合は、性交時に一度陰茎を抜き、カップに射精し、その後、注射器(針なし)で精液を膣に注入するなどの方法があります。